映画制作には膨大な予算が必要だと思われがちですが、実は低予算で製作された映画の中には、驚くほどのアイデア勝負で大ヒットを記録した作品があります。お金をかけずにクリエイティブな作品を作り上げることのできる才能と工夫力には、私たちが学ぶべきことがたくさんあります。
今回は、そんなおすすめの低予算映画を紹介します。予算の制約を超えた豊かなストーリーテリングや斬新なアイデアに触れながら、映画の魅力に浸ってみませんか?
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大作映画の製作費
まずは、大作映画といわれる映画の製作費は一体いくらかかってるのかについて、参考例を挙げておきます。
これまでの映画製作において最も予算をかけた作品というのが、『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉』です。推定3億7900万ドル(約328億円、当時のレート)もの巨額をかけています。興行成績はというと、全世界で1000億円以上稼いでますので、大成功を収めていますね。
興行収入世界歴代1位の『アバター』は、推定2億3700万ドル、それに対し、興行収入は約3000億円以上。ジェームズ・キャメロン監督が、長きに渡り構想を練ってただけあって流石の成績です。
ジェームズ・キャメロン監督の作品は、これまで製作費歴代1位を記録した作品が何作かあります。
94年に製作されたシュワちゃん主演の『トゥルーライズ』の製作費はアメリカ映画史上初の1億ドル(約120億円)を突破。一家の父親と秘密諜報部員という2つの顔を持つスパイの活躍をアクションとユーモアを交えて描いた、製作費に恥じない大ヒットを記録した作品です。
キャメロン監督は、その3年後の97年にレオナルド・ディカプリオ主演の『タイタニック』を製作します。その製作費はなんと2億ドル(約240億円)。これまた当時の最高額を記録。公開されるまでは、実際のタイタニック号と同様、”沈みゆく船”と揶揄されてましたが、興行収入は20億ドルを突破。当時の歴代1位となる成績を収めました。今現在でも歴代興行収入4位を記録しています。
低予算映画の製作費
映画製作のためには、たくさんの人を雇い、膨大な時間が必要となってきます。それらを得るためには莫大な資金が必要なのです。しかし、予算を中々工面できず、限られた条件下での製作を余儀なくされた作品も多数存在します。
ここからは、低予算で製作されたにも関わらず、大ヒットを記録してしまった作品をピックアップ♪
アイデアのみで後に名作といわれる作品も登場しますよ!
ギネス級の低予算ホラー映画!
『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』
公開年 | 視聴時間 | オススメ度 | 配信サービス |
1999年 | 81分 | U-NEXT
AmazonPrime Hulu |
魔女伝説の真相を探ろうと森に入った3人の大学生が行方不明に。それから1年後、彼らが撮影したビデオテープが発見され・・・。
ドキュメンタリー番組のような手法(POV)で撮影された本作。公開当時は本物かフェイクかで論争が巻き起こりました。俳優たちもこの魔女伝説は真実と思っていたそう。また、出演している俳優たちは皆本名で出演していたので、出演陣の家族らは、これが本物だと信じた近所の人からお悔やみを言われたとか。
撮影期間は8日間で予算は6万ドル、興行収入は2億5千万ドルを叩き出したモンスター映画。製作費に対して収入が最も多かった映画としてギネスブックにも載っています。
>>【POVホラー映画】体感型のおすすめホラー映画7選!!<<
コスパ最強の超常現象!!
『パラノーマル・アクティビティ』
公開年 | 視聴時間 | オススメ度 | 配信サービス |
2010年 | 86分 | U-NEXT
AmazonPrime |
上記の『ブレアウィッチプロジェクト』のライバルとされてるのが、この『パラノーマル・アクティビティ』。
予算1万5千ドル(約135万円)で興行収入は1億ドル(約95億円)以上を稼いでいます。撮影期間は7日間で監督の自宅で撮影し、キャストも主人公カップルだけ(友人役などもチラッと出演)、編集も1台のパソコン、とこれでもかとお金をかけずに製作された1本。
恐怖感は別として、「寝ている間に何が起こっているのか?」というアイデアは天才!帝王スピルバーグ監督も「これ以上のものは作れない!」と称賛しています。
>>映画『パラノーマル・アクティビティ』シリーズ!作品一覧、感想&あらすじ!!<<
ホラーの帝王が制作した低予算映画!
『死霊のはらわた』
公開年 | 視聴時間 | オススメ度 | 配信サービス |
1985年 | 86分 | U-NEXT
AmazonPrime |
ホラーの帝王と呼ばれるサム・ライミが予算35万ドルで製作した本作。
5人の大学生が休暇で訪れた森の小屋の地下室で”死者の本”を発見し、悪霊に憑依されるという物語。サム・ライミ監督は当時20代前半で、撮影期間中は24時間仕事をしていたそう。日中は脚本を書き、夜に撮影する、あまりのハードスケジュールに気を何度も失ってたんだとか。
その甲斐あって『死霊のはらわた』はスプラッター映画の金字塔として今なお語り継がれる作品になってるんですね。
ちなみに、『スパイダーマン』シリーズを監督した際には、『死霊のはらわた』の400倍もの予算を手に入れることができたんですから、サム・ライミ監督の情熱がここまでの成功を呼び起こしたのでしょう!
2013年にはリメイクもされています。
ワンシチュエーションスリラーの金字塔
『ソウ』
公開年 | 視聴時間 | オススメ度 | 配信サービス |
2004年 | 103分 | U-NEXT
AmazonPrime |
今や『アクアマン』、『ワイルドスピード/SKYMISSION』、『死霊館』などといったメガヒット作を持つジェームズ・ワン監督のデビュー作。
物語は、2人の男がボロボロのバスルームの端っこに鎖で繋がれ、2人の真ん中には、男の死体、ここから2人の男はジグソウという殺人鬼に死のゲームを強制させられていきます。
脚本が非常に良くできており、次々と判明する事実はクライマックスを大いに盛り上げてくれます。殺人鬼ジグソウは、有象無象に人を殺すのではなく、命の有難さを我々に教えてくれているかのようなどこか哲学的な人物でもあります。
予算はわずか120万ドルで興行収入は1億ドル以上を稼ぎ出し、今や同シリーズは9作品も製作されています。本作の謳い文句である”ソリッド・シチュエーション・スリラー”という言葉は今や”ジャンル名”として定着しています。
>>このラストを想像できるか!?映画『ソウ』シリーズ作品紹介♪<<
奇跡としか思えない!?トラウマ級のホラー映画
『悪魔のいけにえ』
公開年 | 視聴時間 | オススメ度 | 配信サービス |
1975年 | 84分 | U-NEXT
AmazonPrime |
75年、製作費14万ドルで作られた1本の映画が公開されました。
5人の若者がマスクをつけた殺人鬼レザーフェイスに殺られまくる映画ーーー今の映画を観慣れた人たちは、既視感満載かもしれませんが、それもそのはず、ホラー映画はこの作品から始まったのです。
スタッフは、経験のない映画学校の学生を雇い(お金がなかったから)、キャストは当然無名の役者たち(お金がなかったから)、粗くザラザラした画面から不気味な気配を感じさせ、BGMを使わず効果音のみという演出(お金がなかったから)。画面が粗いのは、映画用の35mmフィルムを使用できず、安価な16mmフィルムを使用したから(お金がなかったから)。フーパー監督は、この16mmフィルムを無理矢理35mmまで引き伸ばしたため、画面が粗くなってしまったんですね。
しかし、結果的には、奇跡が起き、観客らに「本物の映像じゃね?」と錯覚をもたらしました!
クライマックスのレザーフェイスがテキサスの夕陽をバックにチェーンソーを振り回す”チェーンソーダンス”は、かのモナリザに匹敵する美しさだ。
本ページの情報は23年7月時点のものです。
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