ホラー映画であるものの、強烈なインパクトで観客を魅了する殺人鬼たち。
危険だけれど魅力的、そんな殺人鬼たちが大暴れする映画を紹介していきます。
殺人鬼が暴れるだけなのであらすじなどは省略しております。
『悪魔のいけにえ』
監督トビー・フーパーの名を一躍有名にした本作。これまで８作品が公開されている。予算的にも安く作られた映画なのでキャストは無名ばかりで、それが作品の醸し出す雰囲気をリアルに感じさせてくれる。本作は、人間の持つ闇の部分、それも救いようのない残虐性を極限的に追及しており、例えば、人骨で作られたベンチやランプシェードなんて悪趣味の極地。
不快、嫌悪感を感じるものが次々でてきて恐怖を掻き立ててくる。主人公たちの助けを求める心、希望といったものは徹底的に打ち砕かれ、絶望という世界しか描かず、それをそこまで徹底的に描くのは、さすがです。それが、トビー・フーパーの本気度ともいうべきで、そこまで描かないと面白くないという表現欲求があふれ出した作品で、センスで作っている部分と、計算されつくした部分とが絶妙に融合して、作品を昇華させている。まさに時代が産み落とした芸術作品といっても言い過ぎではないよね。
殺人鬼『レザーフェイス』
(C)MCMLXXIV BY VORTEX, INC.
テキサス州の人里離れた一軒家に家族で暮らすイカれた殺人鬼。５歳の頃、親から誕生日プレゼントでもらったチェーンソーを武器に振り回して、近くを通る人間をぶっ殺しては、皮をはいだり、骨で家具を作ったりしている。被っているマスクも人の皮を剥いだもの。こんな風貌で職人気質である。コイツはただのイカれた人間であるが、”ヤバさ”加減でいうと恐らく殺人鬼の中で史上最強。問答は一切通じず、チェーンソーを振り回しては人間を解体し、家具を作る。アホな一家に生まれなければ優れた家具職人にでもなれたかもね。
『１３日の金曜日』
殺人事件が起きたため閉鎖されていたクリスタルレイクのキャンプ場の再会をきっかけに、そこで巻き起こる連続殺人事件を描いた本作。これまで１０作品以上が公開されており、その度に、様々な殺人方法のオンパレードで、観る者を飽きさせない。実は、第１作目の犯人はジェイソンではない。第２作目はジェイソンだが、このときはまだ麻袋を被っており、第３作目からホッケーマスクのジェイソンが誕生した。このシリーズの功績はジェイソンという不死身の殺人鬼を創出したことでしょう。
１作品ごとに多くの人間を殺し、その度に拍手喝采が起こるほど。圧倒的な力を持つ者は、それが暗黒からの使者であっても憧れの対象になったりするわけで、しかもマスクを着けている。さしずめ、暗黒のヒーローって感じで拍手したりする人がいるのです。様々な殺し方を考えるスタッフも凄いですし、それが見どころとなって長期に渡るシリーズとなった事実も凄いとしかいいようがありません。
殺人鬼『ジェイソン』（ジェイソン・ボーヒーズ）
(C)2008 by PARAMOUNT PICTURES. All Rights Reserved.
ホラー映画界の頂点に君臨し、圧倒的な知名度を誇る史上最強・最恐・最凶・最高のジェイソン君。おっかないイメージだが麻薬や乱痴気騒ぎをするバカどもを成敗するクリスタルレイクの風紀委員長であり、子供は殺さないという殺しの美学を持っている。主な武器は鉈（マチェーテ）である。
これまでに殺害した人数は、３００人を超えており、殺人鬼の中でも堂々の第１位だ。ちなみにジェイソン君の武器はチェーンソーと認識している方も多いが、ジェイソン君は一度もチェーンソーを使ったことはない。２作目で反撃されたことはある。恐らく上記で紹介したレザーフェイスと混合されていると思われる。
『ハロウィン』
これまで１０作品以上が公開されている。万聖節の前夜祭として祝われるハロウィンは死者の霊や魔女が出てくると信じられてる日で、ブギーマンもその日に現れるということ。つまり、上記のジェイソン君同様、映画の中で都市伝説となっています。この作品は、住宅地の恐怖というものを初めて演出してみせました。アメリカの住宅地というのは日本と違って隣の家までの距離がかなり長いし、プールもほぼほぼの家庭にある。そういう自宅で殺人鬼に襲われ、どこかの部屋で息を潜めていたら、ブギーマンの影が・・・。その時の恐怖感・閉塞感・圧迫感・孤立感は凄まじいもので、仮に外へ逃げれたとしても敷地が広すぎて隣の家に行くまでに襲われる。走って逃げて転んで追い付かれる。あれだけ広い空間であるにも関わらず逃げ場なし。どうしようもなし。
殺人鬼『ブギーマン』（マイケル・マイヤーズ）
(C)2018 UNIVERSAL STUDIOS
ハロウィンマスクを被った殺人鬼。主な武器は包丁。鮮やかな殺し方で一撃必殺で殺る必殺仕事人である。６歳という幼さで実の姉を殺し、精神病院へ護送される。そして、ハロウィンの前日に脱走、その後はハロウィンを迎える度に殺人三昧。血縁者に異常に粘着している。殺害した人数は１００人越えと、ジェイソン君に次ぐ第２位だ。
『エルム街の悪夢』
殺人鬼映画で代表的なのは、『１３日の金曜日』ですが、いろんな世界も含めても可となると、この『エルム街の悪夢』は外せません。これまで８作品が公開。幼児を殺害したため焼き殺されたものの、夢の世界に棲む殺人鬼となって復活したフレディが現実世界にも出現して殺戮するという作品で、『１３日の金曜日』とは違う新境地を開拓しました。
このシリーズでは、ヒロインが必ずフレディに戦いを挑むわけですが、眠ったら夢の中でフレディに殺されます。ですからどれだけ眠らずにいられるかが見どころの１つでしょう。結局、眠ることからは逃げれませんが、一定時間が経ったら起きられるような仕掛けとか、現実世界で対抗策をとってからあえて眠る。そして、そこからクライマックスのフレディとの対決です。物語の冒頭からラストまで観客を飽きさせないサービス精神、アイデアはさすが。
殺人鬼『フレディ・クルーガー』
(C) MMX NEW LINE PRODUCTIONS, INC.
人の夢の中に出現し、夢の中で殺されると現実世界でも同じ傷を負い死に至る。焼けただれた肌にカウボーイハットに縞模様のセーターという悪趣味なファッションをしており、武器は鉤爪。生きているときに、児童を殺し、遺族らに焼き殺されたが、悪魔の力によって復活。ジェイソン君とは違って、コイツは子供ばかりを狙う本物のクソヤローだ。
一度、『フレディvsジェイソン』（０３）でジェイソン君と戦っている。
終わりに
殺人鬼映画で四天王とも言われる４名・４作品をご紹介しました。よく誰が一番強いかが議論されたりしてフレディ推しが多いケド、僕としてはジェイソン君推し。やっぱり僕らのジェイソン君が負けるところはみたくないよね。これからも４人のご活躍！？を願って再びスクリーンで会えますように。
本ページの情報は２１年０７月時点のものです。
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