全編が手持ちカメラのレンズを通した主観で描かれるサバイバルホラー。POV(ポイント・オブ・ビュー)とはカメラの視線と登場人物の視線が一致した撮影方法のことであり、すでに99年に『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』でも使われていました。この撮影方法ってあまり人気が無いんですよね。観てると酔ってくるとか映像がブレブレだとか、僕もそう思っててこの手の映画は敬遠してたんですが、この『REC/レック』はあまりの面白さに感動してしまったほど。
これは、主人公をテレビ局のレポーターに設定してるため、自然と手持ちカメラである理由がハッキリと描かれており、取材陣が何らかの事件が起きたアパートに入っていき、そのアパートで起こる惨劇と脱出劇が映し出されます。
この『REC/レック』は、本家スペインで4作品が製作され、ハリウッドでもリメイクされました。ハリウッド版は、1作目は同じですが、2作目はオリジナルの続編を製作してるのでコチラも要チェック♪
『REC/レック』(2007)
『REC/レック2』(2009)
この『REC/レック』1&2は、ホラー映画としてのエンタメ感、またPOV作品としての緊張感や恐怖感は、僕の中で最高到達点に達していると思う。なので是非、1と2をセットで観ていただきたい。
『REC/レック3 ジェネシス』(2012)
『REC/レック4 ワールドエンド』(2014)
4作目にしてシリーズ最終章。第2作で唯一生き残ったアンヘラのその後が描かれている。
アパートから助け出されたアンヘラは、貨物船を改造した臨時施設へと隔離された。船内には、リカルテ医師のもと厳重にセキュリティが敷かれ、多くの兵士が警備にあたっていた。ある時、感染している1匹の猿が逃げ出し、瞬く間に船内に感染が拡がり大パニックに。
本作は、完全にPOVで無くなった。時系列的には、1作目、2作目、4作目の順番になる。舞台は閉鎖感のある船内で、1、2作目のアパート同様、不気味な雰囲気を醸し出しています。ストーリーもどんでん返しがあり、中々スリルを楽しめます。ただ、やはりPOVでなくなったのは少し残念。最終章ならば1作目のような衝撃を与えて欲しかった。・・・と思う。
『REC:レック/ザ・クアランティン』(2008)
本家スペインのハリウッド・リメイク版。なので内容は全て1作目と同じ。
『REC:レック/ザ・クアランティン2 ターミナルの惨劇』(2011)
Rec:レック/ザ・クアランティン2 ターミナルの惨劇 (字幕版)
Rec:レック/ザ・クアランティン2 ターミナルの惨劇 (吹替版)
ハリウッドリメイク版のオリジナルの続編。ロサンゼルス空港を離陸した小型旅客機内で突然1人の男が嘔吐し、暴れ出す。飛行機は空港へと引き返し、緊急着陸するが、ターミナルは厳戒態勢が敷かれており、乗客たちは、ターミナルに閉じ込められてしまう。やがて、1人ずつ感染が拡まっていき・・・。
当然、POVではなくなっている。一応、前作との繋がりはあるものの、本家とは違い、こちらはそのままウイルス感染を原因としています。『REC/レック』というよりは普通のゾンビ映画としてなら充分楽しめる。
本ページの情報は21年07月時点のものです。
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