JOKER/ジョーカー 3人の”悪のカリスマ”

アメコミ DC

ジョーカーは、緑色の髪に白塗りの顔、耳まで裂けてるかのような真っ赤な口元。甲高い笑い声で人を馬鹿にするように悪事を働く。バットマンの宿敵であり、アメコミ史上最も有名なヴィラン(悪役)であり、圧倒的な人気を誇る。映画『バットマン』シリーズを観たことないって人もハロウィンにはジョーカーの仮装をするぐらい知名度は高い。そんな”悪のカリスマ”を演じる俳優たちも名優ぞろい。ここでは3人にしぼってそれぞれの作品を紹介したいとおもいます。(2020年はジョーカー生誕80周年)

 

 

『バットマン』(1989)

監督ティム・バートン、バットマン役にマイケル・キートン、そしてジョーカー役に名優ジャック・ニコルソン。このジャック・ニコルソンがアメコミ映画に、しかもヴィランとして出演したのは異例。アカデミー賞を3度も受賞している大物俳優です。『ジョーカー』(19)で初めてジョーカーの誕生が描かれたと思ってる人もいるかと思いますが元祖はコッチ。マフィアのNo.2
であるジャック・ネイピアがジョーカーに変貌していく様が描かれています。この作品のジョーカーは監督がティム・バートンだけあってコミカルでド派手なファッションに身を包み、軽快に踊りながら登場したりとまさしく道化師、ピエロといった言葉がピッタリ。完全に主役を食ってましたね。劇中の「月夜に悪魔と踊ったことはあるか?」は、至高の名言として語り継がれています。


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『ダークナイト』(2008)

ジョーカーを演じるのは故ヒース・レジャー。残念ながら彼は、この作品の公開を待たずして28歳という若さでこの世をさってしまいました。ご冥福をお祈りいたします。ヒース・レジャーは超イケメンのアイドル顔の役者で演技力も高くブレイク間違いなしのスター候補でした。そんな時きまったのが『ダークナイト』の”ジョーカー”役。それを聞いたバットマンファンたちはキレてキレてキレまくった。”アイドル顔にジョーカーは無理”と。”ジャック・ニコルソンのジョーカーをこえられるはずがない”と。(まぁ皆公開後に撤回してるけど)。ヒースは役作りのため6週間もの間ホテルに閉じこもり精神異常者の本を読み漁り、サイコパスになりきり、ジョーカーとして日記をつけるなど、役にのめりこんでいきました。そんな彼の熱演により『ダークナイト』は”最高傑作”として今なお語り継がれています。ヒースはこの作品でアカデミー賞助演男優賞を受賞。死後に受賞するのは史上2人目。


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『ジョーカー』(2019)

ジョーカーを演じるのはホアキン・フェニックス。彼もまた演技派として名を馳せていた役者の一人だ。その役作りは徹底していて24キロもの体重を落とし痩せ衰えさせた身体から発せられるいいようのないおぞましさ、狂気を帯びた眼。メイクをせずとも観るものを震え上がらせる凄みは演技派俳優としての面目躍如というところ。そんな『ジョーカー』は”ヴェネチア国際映画祭”で金獅子賞という最高賞を獲得した。(アメコミヒーロー作品、しかもヴィラン作品が最高賞を獲るのは異例中の異例。)同時にあらゆる方面から波紋をひろげていた。社会的責任をめぐる賛否の声、警察や陸軍が警戒態勢を強化する事態(これは『ダークナイト ライジング』の公開初日に銃乱射事件がおこったため)大ヒットの裏であらゆる角度から騒動が巻き起こっていた。演じるホアキンは92回アカデミー賞主演男優賞を獲得。主演と助演の違いはあるが同一キャラクターを演じた別々の俳優がオスカーを手にするというレアなケースがおこった。


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まとめ

ほかにもドラマ版などを含め”ジョーカー”を演じた俳優はいますがこの3名に絞ってみました。3人の名優がそれぞれ魂を賭けて演じる”ジョーカー”を見比べると面白いですよ。アメリカでは悲しい事件がおこりましたが日本のTwitterでも”おれはジョーカー側の人間だ”とイキッてる連中がいたそうですが”お前はただの小梅太夫”とツッコんだ方に私は賛辞をおくりたい。

 

 

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